キーコードを取るkeyCodeや、シフトキーを押しているかどうかを確かめるshiftKeyというプロパティが「event」で使えることになっている。そこで、
document.onkeydown = function(e) { .. }
とすれば、常にキーを押したことを拾えるが、この場合は仮引数eがイベントを参照しており、e.keyCodeでキーコードが拾える。
ところが、次のように、onclickに関数を書いた場合、ブラウザ間の非互換性が発生する。
function clickThis(target) { … }
:
<div onclick=”clickThis(this)”></div>
clickThis関数内で「event.keyCode」と書いて動いてると思っていたら、Firefoxのみうまく動かなかった。つまり、eventというキーワードで、直前のイベントを取得するのはFirefoxではできなかったということである。Safariではできた。
しかしながら、以下のようにすると、Firefoxでも稼働した。関数clickThis内部では、ev.keyCodeなどによってイベントのプロパティに参照する。
function clickThis( target, ev ) { … }
:
<div onclick=”clickThis( this, event)”></div>
つまり、Firefoxでは、「event」によって、直前のイベントを参照できるのはローカルな範囲だけということになる。他のブラウザで、「event」という記述が使えるのは「window.event」というウインドウに直前のイベントを参照できるプロパティが存在しているからである。Firefoxにはそういうプロパティは存在しないが、JavaScriptの規約では存在しないので正しいらしい。