Webアプリを自動生成、ここまでできる!

INTER-MediatorはWebアプリケーションを作成できるフレームワークですが、それなりに容易に開発できるように作ってあるものの、それでも敷居は高いと言われることも多いです。理想は「〜をしたい」と要求を入れれば、アプリケーションを生成することです。遠い先か、生きている間は無理かと思っていたのですが、昨今のLLMを中心としたAIの発展でそこそこ実現できそうです。そして、AIの潮流にINTER-Mediatorも乗ることできそうです。以下に示すように、作りたいアプリケーションをテキストで与えれば、INTER-Mediatorのアプリケーションを生成できます。ツールは、Windsurfを使っています。

ただし、単に「言うだけ」と言うのは流石に無理です。超マイナーフレームワークのINTER-Mediatorのことは、相対的には少ない情報しかインターネットで得られないものなので、モデルに正確な情報が含められていない感じです。つまり、生で使ってもうまく行かないので、どうにかすると言うことで、INTER-Mediator向けの追加のプロンプトを作ってみました。それは、こちらのサイトでご覧いただけますが、このプロンプトはまだレポジトリに組み入れる前なので、私がフォークしたレポジトリへのリンクになっています。このページにある「プロンプト例」の直下にある『住所録のWebアプリケーションをINTER-Mediatorを利用して作成してください。INTER-Mediatorについては以下の情報を参照してください。』が、Windsurfに与えるお題です。これに加えて、それ以下の長いテキストを与えます。要するに、プロンプト例より下のコードを、全部プロンプトとして与えます。上記リンクではMarkdown形式が整形されて見えていますが、実際にはソースのテキストをそのまま使うのが良いでしょう。そして、アプリケーションを作った結果が以下の通りです。

最初にプロンプトとそれに引き続いてINTER-Mediatorに関する追加情報をまとめて与えています。ちなみに、同じアカウントで何度も実行しているので、もしかすると、人によっては同じ結果ではないかもしれませんが、もともと、そこそこ問題なく進めていて、追加情報が必要そうなところでプロンプトを追加したものをまとめたのが長いテキストの部分です。概ね、進められると思います。

そして、SQLのスキーマ作成とその適用、Composerを使ったINTER-Mediatorのインストール、INTER-Mediator特有の追加のインストール作業、そして、lib/params.phpの作成と変数の変更とどんどんと自動で行くと思います。途中でコマンド実行を行うかを尋ねてくれば、ほぼ全部Acceptボタンを押せば大丈夫です。

そして、INTER-Mediatorのマスター/ディテール形式のページを運用できるように、定義ファイルとページファイルを作ります。このあたりは素で作る(つまり、追加プロンプトなしで作る)とかなりぐちゃぐちゃになりますが、何をすべきかをかなり詳細に追加のプロンプトで指定しているので、問題なく作成できます。

全部作成できたら、PHPがセットアップされていることを自動的に認識して、PHPのサーバモードでアプリケーションが動作します。ブラウザで接続すれば、ちゃんと動いている!!最初にレコードが入ってしまっているのは、その前に作った時のSQLiteのファイルがそのまま残ってしまっていて、それを使ったからで、普通はレコードがない状態になります。

と言うことで、まとめると、『住所録のWebアプリケーションをINTER-Mediatorを利用して作成してください。』とお願いすれば、こんなWebアプリケーションを作ってくれると言うところまで時代は進歩したと言うことです。いろんなパターンのプロンプトがあれば、便利そうですね。

なお、上記は、macOS 15.2で稼働しました。WindsurfはProプランに入っています。LLMは規定値のClaude 3.5 Sonnetをそのまま使っています。GPT 4oを選択できるのですが、こちらだと、コマンド等の自動入力はできず、実際にコマンドを入れたりするのは人間の側になります。