[IM]日付時刻関数の実装

INTER-Mediatorに日付時刻関数を実装しようとしています。というか、少し実装しました。とりあえずの目標はマニュアルに書いた関数のサポートです。クライアントサイドで動かすので、JavaScriptの仕組みとうまく連動させないといけません。しかし、そのままのスペックはちょっとどうかと思い、このような仕組みを考えました。

日付や時刻は原則として整数あるいは小数点数を取るにしても、連続した数値になります。この点は問題ないのですが、JavaScriptなら1ミリ秒が「1」、Excelだと1日が「1」というように、そのルールを知らないといけませんし、処理系によっては1秒が1の場合もあります。覚えておけばいいといえばいいのですが、決まっているから書かないという状況になると、つどつど調べないといけません。これは不便です。

この1単位の問題に加えて、データベースでは、DATE、TIME、DATETIMEという3つの型を併用します。もちろん、1ms=1にまとめるメリットはあるかと思いますが、あえて、INTER-Mediatorの中では、2つのスタンダードを作ることにしました。

  • 1日=1、つまり、DATE型フィールドに対応(date関数で生成=日付データ)
  • 1秒=1、細かい点はさておいて、TIME、DATETIMEに対応(datetime関数で生成=日時データ)

とします。日付の計算は日単位、日付時刻の計算は秒単位とするわけです。つまり、

  • date(‘2014-10-8’) – date(‘2014-10-6’) → 2
  • datetime(‘2014-10-8 09:00:00’) – datetime(‘2014-10-6 21:00:00’) → 129,600(36時間)

とすることで、データベースの型と、日付時刻関数の結果の対応付けを考えました。

ちなみに、JavaScriptではなぜgetMonth関数だけが0〜11になって実際の月の数値を得るには+1しないといけないのかとか、見方を変えればgetDate関数が0スタートになっているべきなのではなど、疑問は多々わきます。日付計算のしやすさなどの理由はあるかもしれませんが、ここがけっこうJavaScriptのはまりどころだったりします。

そこで、日付時刻の要素取得(つまり月や日を数値として取り出す)関数と、特定の要素に対する計算を行う関数を用意すれば、結果的には「見える通りの数値」として扱えるのではないかと考えました。たとえば、月を得る関数がmonth()だとして、11月なら11という数字が得られ、加えて3ヶ月後などの日付を求めるaddmonth(d, x)があれば用途は足りると考えたわけです。しかし、日付と日時というダブルスタンダードを持ち込むデメリットがここで発生します。整数化された数値を見て、どちらの型なのかがわかりません。結果的に、

  • 日付データの月を返す:monthd(x)
  • 日時データの月を返す:monthdt(x)
  • 日付データに指定した月数を加えた値を返す:addmonthd(x)
  • 日時データに指定した月数を加えた値を返す:addmonthdt(x)

という手法にならざるを得ないと考えました。関数が増えるだけ面倒もあるかもしれませんが、要素取得や計算の関数の末尾が「d」なのか「dt」なのかという点を注意すればいいので、さほどややこしいルールとも考えられません。

しかし、このままだと、month関数やaddmonth関数の存在が気になります。「なし」でもいいのですが、名前的にはもったいないです。考えたのは、なんらかの設定で、日付計算するか、日時計算するのかということを、定義ファイル上のオプション指定で決められるようにするという手法です。たとえば、デフォルとは日付としても、何かの指定をすれば日時になるという具合です。キーワードなどはまだ考えていません。つまりこういう関数があるということです。

  • 月を返す(単位は設定依存):month(x)
  • 指定した月数を加えた値を返す(単位は設定依存):addmonth(x)

 

関数の数は増えますが、把握できる内容ではないかと思います。

タイムゾーンもまともに考えれば頭が痛いですが、日時の解釈の問題と考え、そしてデータベース内ではタイムゾーンは一定にする、あるいはしたいぞと思うことが普通なので、日付あるいは日時データの書式化の問題かとも考えていますが、ここはまだじっくり考えていません。

以上のような方針で実装を考えていますが、どうでしょうか?ちなみに、今現在レポジトリにあるものは、date関数とdatetime関数は実装されています。